簸川平野の中央部に位置する美南(みなみ)にある
一軒の空き家
明治初期に建てられたこの建築は防風林に守られながら
さまざまな作業をするための広い土間
その上に広がる暗闇のような高天井
そこに架け渡された力強い大きな梁
縁側と連続する庭園
季節の果実が実る果樹園といった
豊かな環境を残してきました
この建築の美しさやおおらかさに向き合っていると
今の時代の中で何が大切か
これから先の時代に何を残せるか
たくさんのことを考えさせてくれます
時代の要求に合わせて時には変化も受け入れながら
自由な使い方ができる建築
さまざまな使い方をしてみたくなる建築
=時間に対して開かれた建築は
時代を超えて、多くの人が関わりながら
そこに存在し続けます
そしてこのことが、私たちが目指す暮らし方、
建築のあり方を示しているように思います